長生き、バンザイ!
『ヤング@ハート』
アメリカ、マサチューセッツ州の小さな街・ノーサンプトン。
そこに今も実在している、1982 年に誕生した
〈ヤング@ハート〉と呼ばれるコーラス隊があります。
それが、この映画の主人公です。
なんとそのコーラス隊
平均年齢80歳で最高齢は92歳!
(しかも92歳のその彼女こそが、花形スター!)
この時点で、もうかなりファンキーな香りが漂ってますよね?
で、彼らが歌う歌も、もちろんめっちゃファンキーなのです★
だってザ・クラッシュとかボブ・ディラン、
ジェームズ・ブラウンなんかを「ワーォ!」って歌っちゃうんだから。
本作はそんな彼らの
年一回のコンサートへの日々を追いかけたドキュメンタリーなんですが、
メンバーたちが、とにかくやんちゃで陽気!
練習中も持病のことをおもしろおかしく言って自虐ネタにしたり、
も〜おしゃべりばっか。しかも歌詞は間違いまくるし…。
でも笑顔!!! みーんな大口開けて歌いまくります。
テンポが多少違っても、音程が外れてても…なんでもOK。
けど練習するごとに、うまいことまとまってくるんですねー。
人間として深みのある者同士だからこそのハーモニーは
なんだかずっと聴いてたいような、クセになるお声。
かめばかむほど…のスルメのような、じゅわーっと味のある歌声なんです。
でも彼らは高齢なだけに、常に死と向き合わざるをえない現実があります。
コンサートの2週間前には仲間との別れが訪れてしまって…。
けど、だからこそ
「仲間のぶんも、今この一瞬という時間を楽しみ尽くすの!」
っていう気持ちが歌に込められていて、
聴く人の心をぶんぶんと揺さぶるんですね。説得力が、すごくある。
今を生きる喜びに満ちあふれた彼らの歌声を聴けば、
「よっしゃー私も長生きして、こんなふうに人生を謳歌するぞ~!」
という前向きな気持ちになれるんです。というか、自動的にさせられます。
この映画は
「年をとるのがコワイ」とか
「年をとるのイヤや〜」なんて思ってる人に、ぜひ観てほしいです。
じいちゃん&ばあちゃんの愛のムチが、歌声によってビシバシと…。
「なに甘っちょろいこと言ってるねん! どうせ生きるなら楽しまんかーい」
(関西弁でごめんなさーい…)
と、愛情もって背中をビシバシたたかれてる気になりますよ。
そしてそして
ちょっとヘコんだり悩んでる人、観たら確実に元気になれますよ。
きっと今多くいるはずの「不景気で困った…」という人にも効くはず。
なんか理屈じゃなくって
「とにかく生ききらなあかんやろー。人間ってやつは」
という深い教えが、歌声にのって聴こえてくるような映画です。
すばらしいー。
思い出しただけで涙が出てきます。
あと随所にはさみ込まれてる、彼らのプロモーションビデオが最高!
かーなりかっちょいいので、そちらも食い入るように観てください!
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