夫を想う女性は、明るくて強いのだ!
『まぼろしの邪馬台国』
今もなお、謎につつまれた〈邪馬台国〉の発見に力を注いだ
宮崎康平・和子の夫婦の姿を映画化した本作。
康平は長崎・島原の島原鉄道の社長であり郷土史家。
極度の過労で失明してしまうけれど、そんなことを感じさせない行動派。
自分勝手で破天荒で、時代を先取りしすぎて…奇人扱いされてしまう。
でも、自分の信念を曲げずにずんずん進む強さがあって魅力的な人物です。
(康平役は竹中直人。イヤミにならない奇人っぷりは、さすが!)
で、出会った和子のことも、なかば強引に奥さんにしてしまうんですね。
もちろん妻になった和子は康平に振り回されっぱなし。
でも腹が立ったら、ちゃんと言い返すところが◎。
夫婦げんかもなんだか、コミュニケーションの一環のよう。
和子が康平に卵を投げつけるシーンなんて
「いいぞ〜やっちゃえ!」って、スカッとしてしまいます。
(このシーン、和子を演じる吉永小百合さんはすっごい楽しかったそう!)
けど、夫を支え続ける姿はとっても健気。
目の見えない康平のために魏志倭人伝や日本書紀、古事記を読み聞かせ、
彼の前妻の子と一緒に徹夜して立体地図を作ったり…
でもそれは夫を陰で支えるという感じじゃなく、一緒に楽しんでいる感じ。
邪馬台国探しの旅に出るのも、彼女はいつだって笑顔なんです。
で、じつはその和子さん、ご健在なんですね。
撮影前、ご本人に会いに行ったという吉永さんが
「やっぱり康平を支えるのって大変でしたか?」と聞くと
「一緒に邪馬台国を追いかけて楽しかったし、ワクワクしてたんです」
と明るく答えたとか。あ〜、なんてすてきなお答え!!
その答えを聞いたからこその、吉永さんのハジケっぷりなんですねー。
楽しみながら夫の夢を一緒に追いかける、なんて
そんなことができたら女性としては最高にしあわせですよね〜。
そんな魅力的な和子を演じる吉永さんがイキイキしてるから
「あー、この夫婦いいな」って素直に思わされるんです。
吉永小百合さんは『母べえ』(この映画も、とってもよいです!)の
記者会見で拝見したことがあるのですが、会見場に登場した瞬間
「ああ、すてきやわ…」と、うっとりくぎづけになってしまったわたし。
威圧感ゼロ、でもやわらかなオーラに包まれていて
後光が差した女神さまがそこにいる〜、といった感じでした。
で、物腰がやわらかく口調もゆったり、つねににこやかな微笑み。
そしてマスコミ陣に対して
「この映画をどうぞよろしくお願いいたします」と、深々と頭を下げる!
もうその瞬間
「この人の美しさは、内面の美しさそのものなんやなあ…」と。
仕事柄、きれいな女優さんには多く会わせていただいていて
みなさん、もちろんとーってもおきれいなんですが…
吉永小百合さんの美しさには、とてつもない説得力がある!
きちんとていねいに年を積み重ねてきた女性ならではの
そして一世風靡しても地に足のついた女性ならではの美しさって、
こういうものなんだと実感しました。
そしてその瞬間、もちろん「わたしサユリスト」宣言!
あんなふうな、すてきな女性になりたいです。。。
がんばれ〜、わたし〜!
さらに、あの柳原可奈子ちゃんがバスガール役で出てますが
とってもキュート★ すっぴんに近い顔もかわいい!
映画初出演とは思えぬ名演技で映画に華をそえています。
でもって、彼氏役は窪塚洋介くん!
意外にも(しつれい!)このふたり、お似合いです。
窪塚くんが乗った汽車を追いかけるシーンがあるのですが、泣けますよ…。
可奈子ちゃんの人を想う一生懸命な感じが、すごくよかった。
康平ももちろんすごく魅力的なんだけど、
やっぱり女性としては
まっすぐで明るくて、好きな人をちゃんと想い抜く
そんな女性たちのパワフルな生き様に目がいっちゃう映画。
女性にはぜひぜひ、観てほしいです。
好きな人を想うパワー、ガツンともらえるはずです。
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